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頭痛の予防の話


頭痛には一次性頭痛と二次性頭痛があります。

 

先に、二次性頭痛についてですが、こちらは何か頭痛を起こす原因が別にあって、起こる頭痛で、例えば命の危険がない風邪による頭痛から、命に関わるような、くも膜下出血などの脳出血まで色々とあります。基本的には急性の経過をとります(=突然起きる頭痛)。その原因を明らかにして、もしも危険な頭痛であれば、その対応を急がねばなりません。脳の中の問題が疑わしい場合には、積極的に頭のCTやMRIを撮影することを勧めています。

 

次に、一次性頭痛ですが、さきほど述べた二次性頭痛以外の頭痛で、主に緊張型頭痛、偏頭痛、群発頭痛を指します。こちらは命の危険はありませんが、頭痛の種類によって痛みの程度や一緒に現れる症状はまちまちです。経過は慢性的で繰り返す頭痛になります。ただし、慢性的に経過する頭痛には、うつ病の場合もありますので、注意が必要です。

 

当院を受診される方の頭痛はほとんどが片頭痛ですが、たとえば片頭痛は吐き気や光・音に対する過敏症状(まぶしい、うるさい)、体を動かすと痛みが悪くなる、などの症状がみられます。群発頭痛も似た症状のこともありますが、稀な病気であり、私も2例しか出会ったことがありません。片頭痛の次に多いのは緊張型頭痛と呼ばれる頭痛で、いわゆる肩こり頭痛です。夕方に後頭部が重く感じるような頭痛ですが、痛みはそうひどくはなく、吐くこともまずありません。姿勢に問題があることが多い印象です。

 

予防薬があるのは一次性頭痛で、緊張型頭痛と片頭痛について有効性が出ている薬があります。緊張型頭痛は1種類、片頭痛は3種類があります。厳密に言えば、他にも効果が期待できる薬もあるのですが、効果が充分期待できるのは上記の通りです。群発頭痛の予防薬もあるにはあるのですが、日本では保険適応になっていません。一次性頭痛の、特に片頭痛の患者さんが多いので、片頭痛の予防についてさらに述べますと、もともとはうつ病の薬や血圧の薬、けいれんの薬になります。薬の副作用なども考慮して、適応を考える必要があります。予防は月2回以上の頭痛があれば、内服してもよいと言われていますので、もし長いこと頭痛で悩んでいるようでしたら、一度当院を受診してみてはいかがでしょうか?

 

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